寒冷期のランナーの故障リスク 科学的解説と対策

キープランニングのメンバーもそうですが、寒くなると故障者が増えて来ます。

筋肉が硬くなるから?それだけなのだろうか。

その原因と対策を調べてみます。

生理学的メカニズム

寒冷環境下での人体の反応は、複数の生理学的変化を引き起こし、故障リスクを高めます。

  1. 筋肉への影響
  • 筋繊維の収縮性が低下⇒ここが最も先に想像できる
  • 筋肉の柔軟性が減少⇒ここが最も先に想像できる
  • 急激な負荷への耐性が低下
  1. 血液循環の変化
  • 末梢血管の収縮による血流量の減少
  • 筋肉や関節への酸素・栄養供給の低下
  • 代謝効率の悪化

寒くなると血流が悪くなることが原因

  1. 神経系への影響
  • 神経伝達速度の低下
  • 反応時間の遅延
  • バランス感覚の低下

確かに寒いと反応が悪くなる

環境要因による影響

環境的な要因も故障リスクを増加させます。

  1. 気温による直接的影響
  • 体温維持のためのエネルギー消費増加
  • 筋肉や関節の保温機能低下
  • パフォーマンスの全体的な低下
  1. 路面状態の変化
  • 凍結による滑りやすさ
  • 不安定な着地による関節への負担増加
  • 予期せぬ転倒リスク

その他の重要な要因

  1. 免疫系への影響
  • 寒冷ストレスによる免疫力低下
  • 回復力の低下
  • 感染症リスクの増加
  1. 水分バランス
  • 寒冷環境での脱水認識の低下
  • 乾燥による水分損失
  • 筋肉の機能低下リスク

予防対策

  1. 入念なウォームアップ
  • 通常より15-20分長く実施
  • 段階的な強度上昇
  • 全身の血行促進を意識
  1. 適切な装備選択
  • 重ね着による体温調節
  • 防風・防水機能のある外層
  • 動きを妨げない適度なフィット感
  1. トレーニング計画の調整
  • 気温の高い時間帯での実施
  • 強度と量の適切な調整
  • 十分な回復期間の確保
  1. コンディション管理
  • こまめな水分補給⇒ここを怠ってしまう
  • 適切な栄養摂取
  • 十分な睡眠と休養

これらの要因を理解し、適切な対策を講じることで、寒冷期でも安全にランニングを継続することが可能です。特に重要なのは、十分なウォームアップ時間の確保と、体調管理の徹底です。また、天候や体調に応じて柔軟にトレーニング計画を調整する姿勢も重要です。

冬は汗の量が減り走りやすくなりますが、筋肉が硬くなったり、血流が悪くなったり、反応が鈍くなったりとリスクも増えます。風邪などの体調管理に気を付けながら、走り続ける強い体を作って参りましょう!

Keep Running®(キープランニング)の事業

福岡市「Keep Running®(キープランニング)」では個人対象、法人対象の事業を行っています。

■個人

会員制のパーソナル・ランニングスクール「Keep Running®(キープランニング)」(福岡市中央区大手門3-12-12-403、大濠公園近く)

マンツーマンの専属コーチとなり、フォーム解析、練習計画、モチベーションアップ、体作りを行い、目標達成へと導き、人生の充実感を共有していく。『リバウンドしないダイエットプラン』も好評。唯一無二のランニングイベント、練習会、座学、などを企画運営し、高品質な会員制のランニングスクールを運営する。

■法人

「健康経営優良法人」サポート事業・コンサル事業を、運動・栄養・休養を軸に、企業様の事業発展のためにサポートを行う。

「健康経営」を推進するための研修や、オーダーメイドのサポート事業を行う。

お気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

楢木十士郎