【水風呂の正解は何度?】17℃は快適、10℃は痛い…アスリートにベストな水温とは?

水風呂の正解は何度?

マラソンの疲労回復に「サウナと水風呂」は最高です。
私自身もサウナ後に水風呂へ入ります。そして、私の行きつけの「ふくの湯(新宮店)」には2種類の水風呂があります。17℃と10℃と水温が違います。そして、ほとんどの方は17℃の水風呂を選ぶ。

私の個人的な感想は、以下の通りです。

● 17℃の水風呂 → 気持ちいい、長く入れる
● 10℃の水風呂 → 冷たすぎて痛い、長く入れない

実はこの感覚、**科学的にも裏付けられた“回復効果の違い”**に関係しているのです。


水風呂の温度が疲労回復に与える影響とは?

水風呂、つまり「クライオセラピー」や「冷水浸漬(CWI: Cold Water Immersion)」は、筋肉疲労・炎症・筋肉痛(DOMS)の軽減に効果的とされています。

海外のメタアナリシス(複数の論文を統合した研究)では、以下のような温度帯が評価されています。


科学的に効果が高い水温は「11〜15℃」

✅ 最も筋肉痛の回復に効果的な温度帯:11〜15℃

  • 血管収縮 → 血流減少 → 炎症軽減
  • 神経の伝達速度が低下 → 痛みの感覚が鈍くなる
  • 筋肉の腫れ・損傷の修復が早まる

【出典】Bleakley CM et al. (2012), Frontiers in Physiology
「11〜15℃で10〜15分浸かることが、筋肉痛軽減に最も効果的」


では、10℃以下は効果が高いのか?

✅ 10℃前後の氷水浴は「筋パワー・筋ダメージ指標の回復」に効果大

  • ジャンプ力やスプリント系のパフォーマンス回復に有効
  • 血中クレアチンキナーゼ(CK)濃度の上昇を抑制

ただし…

⚠️ デメリットも

  • 冷たすぎて「痛い」レベルになると、交感神経が過剰に優位になりすぎ、リラックス効果が得にくい
  • 入浴時間が短くなってしまい、十分な効果が得られない場合も

実体験 × 科学のまとめ

水温体感科学的効果おすすめ
17℃快適・気持ち良い軽い血管収縮・軽度回復初心者やリラックス重視の方に
11〜15℃やや冷たいが入れる筋肉痛・炎症の回復に最適多くの研究が推奨する“黄金帯”
10℃以下冷たすぎて痛いこともパワー系・CK値抑制に効果強い回復目的、短時間でOKな上級者向け

マラソン後のおすすめ水風呂ルーティン

  • サウナ10分(体温上昇+血流促進)
  • 水風呂(11〜15℃・10〜15分
  • 外気浴(5分)⇒私は直接サウナへ戻ります(時間の有効活用)

この“温冷交代浴”によって、自律神経が整い、深いリラックスと回復が得られます。


最後に:温度は「気持ちよさ × 科学」のバランスで選ぼう

17℃は「気持ちいい」。10℃は「痛い」けど効果あり。
この感覚は、私の体が的確に反応している証拠です。

「ただ気持ちいいだけじゃない」
「ただ我慢すればいいわけでもない」

そのバランスのちょうど良いところに、11〜15℃の水温があるのです。


📝 参考文献

  • Bleakley CM, et al. Front Physiol. 2012.
  • Machado AF, et al. Sports Med. 2016.
  • Ihsan M, et al. J Physiol. 2021.

Keep Running®(キープランニング)の事業

パーソナル・ランニングスクール「Keep Running®(キープランニング)」では福岡市中央区(大濠公園近く)にて、個人対象、法人対象の事業を行っています。

■個人

会員制のパーソナル・ランニングスクール「Keep Running®(キープランニング)」(福岡市中央区大手門3-12-12-403、大濠公園近く)

マンツーマンの専属コーチとなり、フォーム解析、練習計画、モチベーションアップ、体作りを行い、目標達成へと導く。その結果、人生が充実してく。『リバウンドしないダイエットプラン』も好評。唯一無二のランニングイベント、練習会、座学、などを企画運営し、高品質な会員制のランニングスクールを運営する。

■法人

「健康経営優良法人」サポート事業・コンサル事業を、運動・栄養・休養を軸に、企業様の事業発展のためにサポートを行う。社内研修も「長く働き続ける体作り」をテーマに、運動・栄養・休養を軸に講演を行う。

「健康経営」を推進するための研修、オーダーメイドのサポート事業、新入社員研修など。

■子供のランニング教室

別事業で、子供のランニング教室「名島ジュニアランニングクラブ(名島JRC)を運営する。毎週水曜日の17:00-18:30にて、名島運動公園にて行う。運動・栄養・体幹を軸に、速く走るだけじゃなく、バランスの取れた身体を作り上げていく。

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この記事を書いた人

楢木十士郎