カーボローディングの方法 事前に意図的にグリコーゲンを枯渇させるべき?

結論から言うと、マラソン前のカーボローディング(高炭水化物食による筋グリコーゲン蓄積)は、必ずしも「事前に意図的にグリコーゲンを枯渇させてから行う必要はない」というのが近年のスポーツ栄養学のエビデンスに基づく見解です。つまり、普段の食事のまま(極端に炭水化物制限したり大量に枯渇させたりすることなく)カーボローディングを行っても効果は変わらない、あるいは同等の効果が得られるという研究結果が報告されています。

もっともやって欲しくないことは、カーボローディングによってレース前に体調を壊すこと。調子を上げるためにやっているのに・・・。


1. カーボローディングの科学的背景

カーボローディングの目的は、筋肉および肝臓のグリコーゲン貯蔵量を最大化し、長時間運動での “エネルギー切れ(いわゆる“壁”)” を遅らせることです。筋グリコーゲンはマラソンの後半での持久力・パフォーマンス維持に直接影響します。

古典的な方法では、

  1. 数日間の低炭水化物+強い運動でグリコーゲンを枯渇させ
  2. その後に高炭水化物食で蓄え直す
    という枯渇→超回復戦略が用いられていました。

しかしこれは非常にストレスが大きく、必ずしも現実的とは言えない方法です。


2. 枯渇期を設けなくてもカーボローディングは効果がある

複数の研究で以下のようなことが示されています

📌 グリコーゲン枯渇期は不要
現代のカーボローディングプロトコル(=単純に3日間程度の高炭水化物摂取+運動量の減少)でも、十分に筋グリコーゲンを最大化できることが複数の研究で示されています。実際、トレーニングを止めて高炭水化物食をしていれば、事前の暗黙的な枯渇は不要で、最大レベルまでグリコーゲンは増えると報告されています。

📌 古典的な枯渇‐超回復法と差が無い
英語の論文(PubMed)でも、トレーニングを休んで高炭水化物食を3日間行うだけで、従来の枯渇期を挟む方法と同等の筋グリコーゲン増加が見られたというデータがあります。

📌 低炭水化物適応(例:ケト)→カーボローディングは逆効果の可能性
逆に、炭水化物を長期間極端に減らしたような食事法(例:ケトダイエットや脂質代謝へ適応した状態)から急に高炭水化物食にする方法は、パフォーマンス改善効果がない、あるいは糖利用能を低下させる可能性があるとの報告もあります(要因として脂質代謝化による糖質代謝低下が挙げられています)。


3. 実践的なプロトコル(Evidence-Based)

📍 現代的なカーボローディング手順のエビデンス
科学的な臨床試験では次のような方針が推奨されています

  • レース前2〜3日を目安に高炭水化物食に移行(例:体重1kgあたり 8〜12g/日)
  • トレーニング量は削減(テーパリング)して、筋グリコーゲンの蓄積を優先
  • 事前の意図的なグリコーゲン枯渇は不要

この方法で最大レベルの筋グリコーゲン蓄積が得られるという結果が多数あります。


4. なぜ枯渇期を設けない方が現実的?

🔹 科学的エビデンスが弱い
古典的な枯渇→超回復法は、当初の研究が1960年代に行われ、方法も極端でストレスが強く、再現性と実用性が低いという指摘があります。

🔹 トレーニングとのバランスが悪い
枯渇期に強度を上げると怪我や疲労リスクが高まり、効率的なテーパリングの妨げになります。

🔹 筋グリコーゲンへの影響は高炭水化物摂取で十分
高炭水化物食のみでも、最大グリコーゲン量に達することがデータで示されています。


まとめ(Evidence-Based)

方法筋グリコーゲン増加パフォーマンス効果実用性
意図的なグリコーゲン枯渇 + 高炭水化物可能だが⁉️不明確
高炭水化物摂取のみ(現代的Loade法)十分に増加エビデンスあり
長期低炭水化物食 → 一気に高炭水化物増加するが糖利用能低下リスクなし

👉 科学的 evidence(PubMed研究など)では、「枯渇期を設けなくても筋グリコーゲンは十分に蓄積され、パフォーマンス向上効果が得られる」ことが確認されています。

Keep Running®(キープランニング)の事業

パーソナル・ランニングスクール「Keep Running®(キープランニング)」では福岡市中央区(大濠公園近く)にて、個人対象、法人対象の事業を行っています。

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別事業で、子供のランニング教室「名島ジュニアランニングクラブ(名島JRC)を運営する。毎週水曜日の17:00-18:30にて、名島運動公園にて行う。運動・栄養・体幹を軸に、速く走るだけじゃなく、バランスの取れた身体を作り上げていく。

【Instagram】

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この記事を書いた人

楢木十士郎