マラソンにおける血糖値上昇の影響と対策

1. 基本メカニズム

  1. 血糖値上昇がもたらす直接的影響
  • インスリンの過剰分泌による急激な血糖値低下
  • エネルギー代謝システムの混乱
  • 体温調節機能の低下
  • 消化器系への負担増加
  1. エネルギー代謝への影響
  • 糖質と脂質の利用バランスの乱れ
  • グリコーゲン貯蔵効率の低下
  • 脂肪燃焼能力の抑制
  • ATP産生効率の低下

2. マラソンパフォーマンスへの具体的影響

  1. 持久力への影響
  • エネルギー供給の不安定化
  • 早期の疲労感増大
  • 筋グリコーゲンの早期枯渇
  • 乳酸蓄積の加速
  1. 身体機能への影響
  • 筋肉疲労の早期発現
  • 心拍数の不安定化
  • 体温調節機能の低下
  • 電解質バランスの乱れ
  1. 精神面への影響
  • 集中力の低下
  • 判断力の鈍化
  • モチベーションの減退
  • ストレス耐性の低下

3. 効果的な対策

  1. レース前の準備
  • レース3-4時間前の適切な食事
    • 低GI食品の選択
    • 消化の良い食品選択
  1. レース中の栄養戦略
  • 計画的なエネルギー補給
    • 10km毎のエネルギージェル摂取
    • 5km毎の水分補給
    • 電解質バランスの維持
  • 状況に応じた調整
    • 気温による補給量の調整
    • 疲労度に応じた補給タイミングの変更
  1. トレーニングでの対策
  • 血糖値管理能力の向上
    • 空腹時トレーニング
    • 長距離走での栄養補給練習(ロング走の時に試してみる)
  • 実践的なシミュレーション
    • レース環境を想定した練習
    • 補給食の試験
    • ペース配分の確認

4. 緊急時の対応策

  1. 症状別の対処法
  • 急激な疲労感
    • ペースダウン
    • 緊急補給食の摂取
    • 一時的な休息
  • エネルギー切れ
    • 素早い糖質補給
    • 電解質の補充
    • 体温管理
  1. 予防的措置
  • 予備の補給食携行
  • サポートステーション位置(コンビニなど)の把握
  • 体調管理のチェックポイント設定

5. 長期的な改善策

  1. トレーニング計画
  • 脂質代謝能力の向上(空腹時ラン)
  • 血糖値安定化トレーニング(血糖値の上がり難いエネルギーの把握)
  1. 日常的な管理
  • 食事の記録と分析
  • 血糖値の定期的なモニタリング
  • 体調管理の習慣化
  • 十分な睡眠の確保

これらの対策を総合的に実施することで、血糖値上昇による悪影響を最小限に抑え、マラソンのパフォーマンスを最大限に引き出すことが可能となります。特に、事前準備とレース中の適切な対応が重要です。また、日々のトレーニングにおいても、血糖値管理を意識した取り組みが必要不可欠です。

Keep Running®(キープランニング)の事業

福岡市「Keep Running®(キープランニング)」では個人対象、法人対象の事業を行っています。

■個人

会員制のパーソナル・ランニングスクール「Keep Running®(キープランニング)」(福岡市中央区大手門3-12-12-403、大濠公園近く)

マンツーマンの専属コーチとなり、フォーム解析、練習計画、モチベーションアップ、体作りを行い、目標達成へと導き、人生の充実感を共有していく。『リバウンドしないダイエットプラン』も好評。唯一無二のランニングイベント、練習会、座学、などを企画運営し、高品質な会員制のランニングスクールを運営する。

■法人

「健康経営優良法人」サポート事業・コンサル事業を、運動・栄養・休養を軸に、企業様の事業発展のためにサポートを行う。

「健康経営」を推進するための研修や、オーダーメイドのサポート事業を行う。

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この記事を書いた人

楢木十士郎